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第47回定期総会
永田正和新会長で新年度の活動を
 記念講演で「保険証存続」訴え
 協会は2月23日、ホテルグランヴェール岐山で第47回定期総会を開催。「物価高騰に喘ぐ医療機関を守る新点数対策」「健康保険証の存続を求める運動」などを柱とする活動方針、決算、予算、役員選出、決議を賛成多数で承認した。記念講演では、経済ジャーナリストの荻原博子氏がマイナ保険証の問題点と医療現場の対応について講演し、会員75人が聴講した

 総会は、江口副会長が司会を務め、最初に2023年度の物故会員11人に黙とうを捧げた。
 竹田会長は「被災者支援をはじめ、保険証を残す運動、改定対策、医薬品不足問題、長期収載品の保険外しなど課題は山積。政府の低医療費政策を転換させ、医療をはじめ安心安全な社会保障の充実を目指し、国民医療改善運動に引き続き邁進する」と挨拶。今回は4年ぶり通常開催となり、来賓に橋本政宏保団連副会長(愛知協会副理事長)と中川裕子県議を迎え、総会に華を添えた。
 議事は、郡上市の松本俊廣先生の議長の下、24人が出席。2024年度活動方針は篠田副会長、決算・予算は河合副会長、会計監査報告は五藤監事がそれぞれ提案・報告。役員選出は浅井理事が、永田正和新会長をはじめとする役員21人、名誉役員2人の役員名簿を提案。出席者から今後の役員体制の在り方などの要望も踏まえた上で、賛成多数で承認した。決議は永田新会長が提案し、全議案を賛成多数で承認した。議事終了後には、今期での退任役員に感謝状も贈呈された。

誰にも不便なマイナ保険証健康保険証残すしかない


 記念講演は、経済ジャーナリストの荻原博子氏が「医療崩壊を引き起こす、『保険証廃止』という愚策。」と題して講演した。講師は、1枚の健康保険証で済むものが、マイナ保険証導入で6つのカード・証書に対応しなければならない矛盾をはじめ、政府が示す利便性などの問題点を次々と指摘。26年度導入予定の新カードも10年かけて更新予定で、医療現場に更なる負担を強いると強調。患者・国民・医療者とも便利にならないと強く訴えた。9カ月後に迫った健康保険証の廃止で、「世界に誇れる国民皆保険制度が危機に瀕している。国民はもっと騒がないといけない。医者が倫理観を持って『保険証を残そう』という考えは正しい。」と協会・保団連の運動を後押しした。
 テレビと変わらぬ熱弁に参加者も引き込まれ、参加者アンケートでもほとんどが「保険証を残すべき」と回答。マイナ保険証のトラブル事例や3月から取り組む新しい請願署名への協力も寄せられた。

 記念講演後の懇親会には、講演を終えた荻原氏も参加。講師を囲んで「保険証を残す」運動の更なる決意を確認するとともに、4年ぶりの懇親会で会員相互の会話も弾み和やかな雰囲気に包まれた。



(岐阜県保険医新聞2024年3月10日号)