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コロナ5類移行後アンケートで記者発表(9/21)
 「公費負担縮小は命に関わる」
  経済的理由での治療薬拒否 懸念
アンケート結果について解説する
池庭副会長(左)と永田副会長(右)
 協会は9月21日、岐阜県庁県政記者クラブにおいて、政策部が8月末から9月初頭にかけて実施した「コロナ5類移行後アンケート」の集計結果を記者発表した。発表は、池庭副会長と永田副会長が行った。

コロナ9波拡大の中、メディア11社が参加


 本調査は、政府が2023年5月8日よりコロナ感染症を「2類相当」から「5類」へ引き下げたことによる様々な社会的影響を把握する目的で行った。外来対応医療機関(発熱外来)を中心に、幅広い医療機関から様々な意見が寄せられた。発表の場にはNHKや東海テレビなど民放各社、中日・岐阜・読売新聞等11社が集まり、患者が急増する第9波の中での現場の声に、過去数回の記者発表よりもさらに大きな注目が集まった。
 発表では主に「金銭的な理由で患者からコロナ検査を断られることがある」(37.3%)、「療養期間内にコロナ患者が外出しているために感染拡大していると思われる事例がある」(29.8%)という内容に大きな関心が寄せられたほか、10月からのコロナの抗ウイルス薬に対する公費負担縮小と自己負担引き上げへの不安についても、報道各社と問題意識の共有を図った。記者発表後には、県の担当課を訪問してアンケート結果を報告し、意見交換を行った。

抗ウイルス薬は10月から最大9千円に


県担当課を訪問し、アンケート結果について
意見交換
 5類化に伴い、診断のための数千円の負担増に耐えられない市民がいる中で、抗ウイルス薬の使用に対し、10月から最大で9千円、来春から数万円もの自己負担が生じることで「富める者しか救われない」社会を生み出してしまう。協会は「命をお金の問題にしてはいけない」という立場を引き続き訴えていく所存である。

(岐阜県保険医新聞2023年10月10日号)



「コロナ治療薬の公費負担継続を」厚労省へ要望
 全額公費で賄われているコロナ治療薬に10月以降、一部自己負担を導入するとの動きを受け、協会は9月12日、コロナ治療薬の公費負担を10月以降も継続することを求める「要望書」を厚労大臣、岐阜県知事に提出した。公費負担の終了により、経済的理由からコロナ治療薬を処方できないケースが発生する可能性があると指摘、公費継続を訴えている。
 要望書ではこのほか、コロナワクチンの公費負担を2024年4月以降も継続するよう求めている。


(岐阜県保険医新聞2023年10月10日号)