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改定率決定大詰め
県選出国会議員に「診療報酬引き上げ」要請
 「後発医薬品の安定供給」も要望
野田聖子事務所(上)と渡辺猛之事務所(下)は竹田会長が訪問(11/15)
武藤容治事務所は永田副会長が訪問(11/11)
棚橋泰文事務所は河合副会長が訪問(11/19)
金子俊平事務所(上)と古屋圭司事務所(下)は池庭理事が訪問(11/30)
大野泰正事務所は篠田副会長が訪問(11/22)
 協会は、診療報酬改定率決定目前の11月中旬から下旬にかけて、この間取り組んだ「疲弊した医療提供体制を立て直す診療報酬改定を求める要請署名」をもとに、診療報酬引き上げ、コロナ対応加算の恒久化などを県選出国会議員に要請。署名に寄せられた会員の声を紹介し、疲弊した医療提供体制を立て直すためには財務省が掲げる「マイナス改定」はあり得ないと訴えた。  診療報酬改定署名には、例年より多い245人から協力が寄せられており、「ガウンやマスクなど感染対策費用が増加」「コロナ対応による過労働、患者の診療控え、低診療報酬の三重苦」「歯科の切削器具などの消毒滅菌の費用に理解を」「このままでは廃業を考えざるを得ない」「経営破綻しかねない」などコロナ禍で疲弊した医療現場の声が数多く寄せられている。
 当日は、竹田会長、河合・篠田・永田副会長、池庭理事が、県選出国会議員7氏の地元事務所を訪問。財務省主計局は、11月8日の財政制度等審議会で「マイナス改定なくして医療費適正化は図れない」と提案していることに対し、役員からは「長年の低医療費政策やコロナ禍の減収に加え、コロナ対応でスタッフは疲弊。さらにマイナス改定では医療機関が破綻しかねない。強い医療提供体制を確立するためにも手厚い支援を」と呼びかけ、診療報酬引き上げを訴えた。
 対応した秘書からは、「コロナ対応で必要な受診や治療が後回しになり重症化しては元も子もない。いびつな医療では患者も困る。要望は議員に伝える」などの声も聞かれた。
 要請署名は、保団連を通じて11月19日に、岸田首相、鈴木財務相、後藤厚労相にも送付した。

後発品の供給不足による影響調査結果
「薬がない=治療ができない」
 後発医薬品の安定供給、品質管理を


 また当日は、「後発医薬品の供給不足による診療への影響調査」の中間結果も報告。後発医薬品メーカーの相次ぐ不祥事に伴う供給不足が医療現場に大きな影響を及ぼしており、「他メーカーの後発医薬品に変更」「先発医薬品に変更」で対処しているとの声が多く寄せられている。
 不祥事の背景には、国の急速なジェネリック使用促進に伴う後発医薬品の生産体制の脆弱さが根底にあり、安心・安全な医療を提供するためにも後発医薬品の安定供給とともに、後発医薬品メーカーに対する国の指導監督強化と品質管理の徹底を訴えた。秘書からは、「息子のアレルギー治療薬の処方が難しくなると聞いた」「薬がないのは命に関わる問題」などの声もあった。
 野田聖子少子化担当大臣の秘書には、「医科歯科学校健診後治療調査結果」も報告。コロナ禍の児童・生徒の受診控え増加の実態を報告するとともに、学童期・青年期における療育環境への理解を訴えた。

(岐阜県保険医新聞2021年12月10日号)